**ピロローグ**
流れる雲 ざわめく風
ススキの穂 揺れる堤防
投げ捨てられた
碧色のガラス瓶に射す
弱く頼りない光
いつでも始まりは
終わりへと続く
行き止まりの道
永久に続くと信じた
時間(とき)もいつかは
その幕を閉じる
運命という急流に
翻弄されるが如く
大海へと下っていく枯葉
それらは最後の力で
この大地を豊かに潤す
やがて訪れる
冬の静寂
しんしんと積る白い雪
厚い雪壁を溶かす頃
また瑞々しい
緑となって山が
萌える
その日を夢見て
今は静かに静かに
眠りにつく
曲・FlawTipsさんの「最後の秋」