**うでをのばして**
ほんとに今夜は
いまにも星が落っこちてきそうな
夜空なのに
空に泳いで のぼったなら
きっと籠は いっぱいの星で溢れる
そんな夜空なのに
近くにいても
遠い君
うでを伸ばせば
ふれられそうで
それなのに
がむしゃらに もがいてみても
ただ いつまでも
変わらない空が
そこにあり
両手をのばして
掴めないものを
掴もうとする
無邪気な私が
ここにいるだけ
餞別 へ