ニューロン

とある午後の事。
いつものように、弁当を食べ終わって、午後の日差しの暖かな草むらに寝転ぶ…
「…すっごく寒いんだけど…よくそんなこと言えるわね」
「別に口に出してないだろ」
季節は2月。
いわゆる、期末試験前というやつで。
午前中は授業変更のせいで、4時間ずーっと脳について授業されて、
いいかげんウンザリしたところだ。
「あぁ…ダルかったー…」
「んっとに、なんだってあの先生なのさ…」
午前中に来た教授の担当は国語だが、試験範囲が終わっているからと、
あろうことが雑談を始めたのだ。試験勉強させてくれればよいものを。
「…結局、ニューロンって何さ?」
「…一応聞いてたんだ?」
「いや、ふとそんな記憶が蘇った」
俺は今日の午前は試験勉強だけだと思い、前日に遊び倒したところだった。
そして、午前中は見事に爆睡。
「頭ん中にたくさんあって、それがシナプスで繋がることによって記憶を残すの」
「はーん…覚えるって事は、繋がるって事か?」
「そゆこと。んで、切れるって事は忘れるって事」
「ふーん…じゃあ、中途半端に覚えてるのってどうなんだ?漢字とか」
「…そりゃ…中途半端に繋がってるんじゃない?」
「なんだそりゃ」
「…あんたのニューロンは孤島だらけかもね」
「なんだよそれ」
「…じゃあ聞くけど、あたしの誕生日、未だに覚えてないでしょ?」
こいつとは小学校からの付き合いだが…くやしいが、未だに覚えていない。
「ひどいなぁ…あたしは毎年あげてるのに」
「あげてるって、安っぽいアクセサリーばっかりだろ」
「うわ、もっとひどい…手作りなのに…」
「…そうなのか?」
ついに怒ったのか、そっぽを向いてしまった。
さすがにマズかったか…
「…ごめん、そんなつもりじゃ…」
「……」
「なぁって…機嫌直してくれよ」
「…まぁ、そう言いつつ、全部身に付けてくれてるからいいんだけど」
スッ、と彼女は立ち上がった。
「何してるの?ほら、次の授業始まるよ?」
彼女が差し出した、白くてきれいな手。
少し恥ずかしいが、彼女の手を取る。
「次何だっけ?」
「数学」
「…内容は?」
「あんたね…定数係数非斉次線形微分方程式だよ」
「なんでそんなん覚えてられるんだよ…それすら覚えれねぇぞ」
「授業で散々先生が言ってたじゃん。ほら、行くよ」
「おう」

他愛の無い、毎日の会話。
そのなかで、少しずつ、確実に成長している何かを確かめながら、
今日も、彼女との生活は続く。


管理人が何を言いたいのか。
それは呼んでる皆さんの判断に任せます(何も考えていないだけw