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脈と季節について



脈と季節について





まず、我々 経絡治療家が脈を診るというのは、医者に行って血圧や脈拍数を測るのとは、ちょっと、違います。
もちろん、脈の強さで血圧を 脈の数で脈拍数 も診ますが、もう一つ脈状を診ます。
脈状? と思われる方がほとんどだと思いますが。
脈状は、日本では、あまり注目されていませんが、中国では四千年の歴史のある診察法で、、いくつも本が出版されています。
脈状は、100人いれば、100の脈状があります。
つまり、体の状態は、それぞれの人によって異なっているということです。
では、どうやって我々は、脈を診て、その異状を見つけるかといいますと。
まず、若くて健康な人の脈を覚えます。
健康な人の脈は、硬くもなく、柔らかすぎることもなく、脈拍数も正常で、季節の脈と一致しています、これらを平ら脈といいます。
次に、病人の脈は、健康な人の脈とかけ離れています。これは、脈波計で計測すれば、すぐにわかります。
我々 経絡治療家は、脈波計を使うことなく、患者さんの手首の動脈で判断します。
では、鍼灸師が全てこの脈を診ることが出来るか?といえば、それは、出来ません。
脈状がわかるようになるには、経絡治療家の下で、数年の修業が必要になります。
次に、季節の脈ですが、春は、弦脈 夏は、洪脈 秋は、毛脈 冬は、沈脈 土用は、緩脈といいます。
たとえば、夏は、外気温が高いので、人体は、対表面の毛細血管を拡張して放射熱を増やして、体温を下げようとします。
ですから、脈は、太くて大きく洪水のような脈という意味で洪脈といいます。
冬は、夏と逆に人体は、体温を下げないように体表面の毛細血管を細くして体温の発散を防ぎます。
そのため脈は、沈んで、解りにくい脈になります。石脈とも言います。
春は、冬に凍った水が溶けるような脈で若葉のような柔らかい脈です。
秋は、冬に向かって栄養を蓄えなければいけません。木野の葉が散ってしまうように夏より弱い脈になります。
土用は、各季節の終わりにありますが、一番その季節らしい時季で柔らか身を帯びています。
健康な人手あれば、このような変化が必ず、現れています。
しかし、病人は、季節の脈に合っていない脈をしています。
また、現代では、空調が発達したため夏に冷えすぎて冬のような脈になっている人も、多くいます。
そのことにより自律神経失調のようになることもあります。
我々 経絡治療家は、そこでツボに鍼を刺して季節の脈に近ずけて行くわけです。
ただ、経絡治療家が全て季節を考慮した治療が出来るかといったら、それは、出来ません。
この治療法は、漢方鍼汪会流の治療家でナイト、できません。
下記の様な格言があります。
[上候は、未病を治す]
これは、名人になると、今は、発病していないが、将来、病気になる危険を見つけて、今、その危険因子を取り除くことが出来るということです。
中候は、病を治す。
これは、現在発病しているものを直すことが出来るということです。
まあ、上記の治療家に治療してもらえば、いいのですが。
下候 つまり、下手な治療家に治療してもらうと、体を壊すことがありますので、治療院選びは、気をつけましょう。
実際、陰証の患者で、将来大きな病気になる可能性があると警告していた患者が、2〜3年ほど来院しませんでしたが、その間、癌になった事実があります。
その後、鍼治療で、元気になりましたが、針治療を甘く見ていたのでしょう。
経絡鍼灸治療は、自律神経をツボに鍼を刺すことにより、直接に自律神経のアンバランスを整えることが出来ます。
現在、色々な治療法が世間にあふれていますが、自律神経を短期間で整えるのは、経絡治療だけです。 ですから、思わぬ効果が出ることがあります。
体を健康にしたい方は、ぜひ試して見てください。