読書感想メモ2
「まちづくりの発想」(田村明著 岩波新書)から 1999年頃
1.「まちづくりの発想」抜き書き
(1)意思・智恵・行動(p199より)
@ まちをなんとかしなくてはならないという意志
まちづくりの思想を生み出す源
A まちづくりを具体化するための智恵
人真似でなく、地域の特性にあった継続性のある手法を作り出すチエが意を生かす。
B 積極的で英知のある行動
思想のある意志と、総合的な将来を見通したチエに基づいた行動。
はじめから、そう立派な思想といえるほどのものを持っていた例は少ない。多くの場合は、止むにやまれぬ思いから、比較的単純な発想から行動を起こすことからスタートした。
2.祝島に置き換えて考えて見る
(1)意志・智恵・行動
@ 意志 どのような島にしたいか
〇住民が島に対し、愛情たっぷりの島
〇多様性、自由度が尊重され、創造性に充ちた島。
〇島の自然(海・緑・空気・気候など)を大切にし、楽しむ島。
〇高度に地球(自然)環境を大切にする仕組みが発達している島として注目を集められる島。(これは難しいー夢として)
〇自立性の高い島
A 具体化するチエ
〇島に対する、おらが愛情を膨らませる。何らかの行動を起こすことで。
〇島に対する愛情の深い人が、島で暮らせる経済基盤を考える。
〇島づくりについての考えを時々しゃべる。
〇新人類の指向性を探り、旧人類を敬う。
〇自分の考えに近い人、遠くても島への思い・愛情が深い人、の考えや思いをじっくり考える。
〇酔ったとき・素面の時に、おらが考えをまとめる。
〇島に仕事に関して、自然を大切にする方向での意義と実質を見いだし、肉付けをする。
B 英知は足りないなりにしぼったささやかな取るべき行動
以下の中から、じわじわ実行して、総合力を付ける。
〇木材加工 島の雑木を使って、島の特徴を持つものをつくる。
用途 土産物、島の彩り
発展性 特産品として十分の一家族扶養
〇炭焼きがまづくり 島の雑木、竹を使って炭づくり
用途 土産物、島の焼き魚用、将来できるであろう喫茶店の水づくりに使用。
発展性 下水処理、十分の一家族扶養
〇焼き物づくり 島の土を混ぜて、島特有の焼き物づくり。
用途 土産物、将来できるであろう喫茶店・食堂のの珈琲カップ・皿等に使用。
発展性 特産品として十分の一家族扶養。
〇島の読み物づくり 島を舞台にした読み物を作る。
用途 定期船の待合室、将来できるであろう喫茶店、食堂・売店に置く。
発展性 作家祝島子が売り出した暁には、島に祝島子事務所が置かれ、秘書業で二分の一家族扶養
〇島の方言冊子 島の方言を冊子にする。
用途 定期船の待合室、将来できるであろう喫茶店・食堂に置く。
発展性 島の文化財として3冊ほど大切に保管される。
〇漁師の独り言集 大きい魚が釣れたり、もげたりしたときなど、どんな独り言を言うか聞いて書き留める。
用途 将来できるであろう喫茶店、食堂等の壁に貼る。
発展性 読むたびに笑いを誘い、、明るい島づくりに寄与する。
〇味噌造り案をあたためる
目的 杜氏の技術を少しでも伝承。
発展性 味噌料理に使う。土産物にする。
〇絵の展示会場づくりの案をあたためる。など、段々大きくなると、完全な法螺になるのでここら辺でやめておく。
(2)もとに据えるべきもの
観光、産業等いろいろな方法を考えるにしろ、もとになるべきものは島を愛する心だろう。
島を愛する心から行動を起こし、さらに島を愛する心をはぐくみ、はぐくまれたその心によって行動を重ね、人との重なり合いを広げる。