祝島日記 2010年2月

2月1日(月)雨 西風
 診療所は第一月曜で休診日。
 目(結膜)に水ぶくれができているので光の眼医者に行く。水を抜いて貰う。昼前には柳井に帰って、本を買って読む。
 夕便で帰る。オカダ君も夕便に乗っていた。5回目の事情聴取を受けたらしい。オカモト君、ダイゴ君も乗ってきた。
 肴はアジの刺身。
 夜、集会に出る。 


2月2日(火)晴れ 西風
 診療所30人余り。西風が冷たい。
 夕方、タカトオに行き、薪を取ってくる。帰りにトベラも取ってくる。
 肴は蒸し鯛とアジの刺身。


2月3日(水)曇り 西風
 寒い一日。診療所30人余り。
 玄関の戸と、ボイラーの修繕を清水丸に依頼。


2月4日(木)曇り 西風
 寒い一日。診療所30人余り。
 昼に玄関の戸がなおって帰ってくる。
 夕方、タカトオに行き、薪を取ってくる。 


2月5日(金)晴れ 西風
 診療所30人余り。
 夕方ゆっくりする。


2月6日(土)晴れ 西風のち凪
 午前中、まずシラサキの石垣の葛を少し取る。平さんは上の石垣をきれいにしていた。75歳をとうに過ぎているのにあのパワーはすごい。
 その後、ソーヅイに行き、剪定後のビワの枝やらを切って薪を2束作って帰る。遅い昼食をとり、ナップサックを忘れたので取りに行き、オオクボのタッチャンのところのミカンをコンテナ1つ分貰って帰る。今日のは上のミカン。摘果していなかった木のようで実は小さいが、甘みがある。
 秀人君はカアチの畑を耕していた。ジャガイモを植える予定のようだ。
 帰って夕便でヒロコおばさんと出て、そのまま大和病院に行く。柳井泊。


2月7日(日)晴れ 凪
 昼便で帰る。早い昼食を摂る。残っていた魚を上げる。ヒロコおばさんがしごをする予定である。
 おらはまずナガイソに行き、切っていた桜の枝などで薪を2束作って、北野の草刈りをする。小屋までの通路を作っていって見る。一番近いビワの木は倒れていた。次にバリバリノキまでの通路を途中まで作って行く。帰りにちょっとした石組に気づく。炭焼き窯ではなさそうで、何かいわれのありそうな感じがする。
 ナガイソで薪を乗せて帰る。日の入りが遅くなり18時半頃まで外で作業ができるようになってきた。





2月8日(月)曇り 凪
 診療所約20人。
 風呂炊きようのボイラーが修繕されて清水丸で戻ってくる。
 夕方集会。


2月9日(火)曇り時々雨 南風
 診療所20人余り。
 町議選告示日。17人立候補。原発反対表明は6人。祈全員当選。
 試してみると、ボイラーの調子が戻って風呂がわかせるようになる。


2月10日(水)曇り 凪
 診療所30人余り。
 肴は鯛と鰺の唐揚げ。


2月11日(木)雨 東風
 朝便で出て広島に行く。ギターの中古品に良いのはないかと見に行ったのだが、中古品を売る店が臨時休業中だった。がっかりしたけど、気を取り直して本屋などを見物した。シダや海藻の小さい図鑑を4冊と楽譜を1冊買った。
 朝便でカヤック隊のオカモト君、うえだ君と一緒だつた。朝の柳井駅でひょっくら沖浦のしんちゃんに会った。元気そうだった。
 帰りの柳井駅では10年以上ぶりに八島出身のマツムラさんに出会った。こちらは分からなかったのだが呼びかけられてやっと分かったのである。中古ギターには会えなかったけどいろいろな人に偶然逢った。
 山本一力の「銀しゃり」を読んだ。色々登場人物の工夫があって面白かった。


2月12日(金)晴のち曇り 凪
 診療所50人余り。最高人数であるが、めちゃめちゃ忙しいというほどでは無かった。休息する時間は全くなかったけど。


2月13日(土)晴のち曇り 凪のち西風
 朝、ゆっくりした後、生ゴミをナガイソに持って行き、スイカの元肥用に埋め込んでおく。
 その後バリバリノキまでの道をつける。谷側から入ってなるべく真っすぐ上がるコースにしてみた。なんとかバリバリノキのところまで行けるようになった。
 この前の石組みはどうも炭焼き関連のもののようでもある。穴の周りが焼かれて固くなっているようだ。あの穴の角度が気になるのであるが。
 もう一つ、この前目にした気になるシダの名前はどうやらオオバノイノモトソウのようである。シダはまだ同じように見えるので少しずつでも分かるようになりたいものとシダの小さい図鑑を買ったのである。
 枯れ木も多いので、少し持って帰った。
 昼をはるかに過ぎて家に着いた。ヒロコおばさんは散髪をして貰っていた。
 おらは昼食を摂って満ち潮を狙って釣りに出る。国東の方が時雨れているような景色だった。
 コージロで鯛が待っていそうだったのだが、案の定、良い形のが2つほど待っていてくれた。アジも10ばかり釣れた。西風が出てきたので夕暮れ前に帰る。好漁である。
 肴はアジの刺身。ヒロコおばさんが早々さばいてくれる。
 明日の選挙の票の行方をあれこれ想像・計算して、全員当選を期待する。


2月14日(日)晴のち曇りのち雨
 日の出前に釣りに出る。コージロに行く途中で中八島と大八島の間に日が昇り始める。
 瀬戸で釣ってみようとサガリを下げると、一流し目にいい鯛が来る。次に大きいのが来て、逃げたと思ったらまだいて、しかも一度に3つ上がってきた。逃げたと思った大きい鯛は、枝が切れていた。一度に4つ来ていたわけである。あとは潮が止まりかける9時過ぎまでに鯛1つとハマチ2つ追加。豊漁である。
 ゴンドウイルカの小さい群れ(10匹くらい)が釣っている近くを通過した。
 10時前に帰り、町議選挙に行き、朝・昼合同食を摂ったあと、ソーヅイに向かう。町道の終点にオイコなどを置く小さい雨よけシートを張る。そこからの小さい道を整備しようと作業をする。10mも進まないうちに肩や腕が痛くなる。ソーズイでビワの枝を薪にする。早めに帰り、タッチャンのところのミカンをコンテナ1つ分もいで帰る。隣にお裾分け。
 夜、選挙の開票結果を聴きに行く。残念ながら反対派は3人の当選にとどまる。祝島の2人はもちろん当選である。


2月15日(月)小雨のち曇り 北風
 診療所10人余り。
 診療所を3月一杯でやめて、5月くらいから半農半漁の生活に入ろうと思っている。1年はまず、ナガイソ、タカトオ、ソーヅイの整備である。余裕があれば北野も行きたい。半農半漁の休日には、細い山道の整備をするつもりである。同級生の定年退職者は一人でも二人でも帰ってきて、祝島で暮らして欲しいと思っている。


2月16日(火)曇り 西風
 診療所20人半ば。


2月17日(水)曇りのち晴 西風
 診療所30人余り。
 カヤック隊ののぶさんからコンサートをするという話を聞き、「島人ぬ宝」を歌うときに参加してくださいといわれたので、ほとんど知らない歌なのだが加わることにした。この歌(「島人ぬ宝」)にはちあきさんも参加ということで、良い声をしている。のぶさんの歌も初めて聴いた。最後にえべす3兄弟の歌が出るのだが、3兄弟が作詞し、これにのぶさんが曲をつけたもので、シンプルで大変良い。


2月18日(木) 朝雨のち晴
 診療所40人余り。
 「島人ぬ宝」をインターネットで聞くことができた。


2月19日(金)晴れ 西風
 診療所20人半ば。
 診療所の仕事は続けることになった。
 「島人ぬ宝」の間奏のところを4小節ソロでと言うことだったのだが、受け取り違いでCDの間奏通り弾かなくてはと思いやってみたが難しい。リョウキチから楽譜のコピーをFAXで送って貰ったりしたのだが。ヘ長調をハ長調に転調した。


2月20日(土)晴れ 西風
 ゆっくり釣りに出る。西風があるのでハナグリに行く。祝島の船は流し釣りには出ていなかった。潮が止まるまでに1kg前後の鯛が3匹釣れた。
 「島人ぬ宝」を練習する。その後ソーヅイに行ってシロビワを接ぎ木してみる。


2月21日(日)晴れ 凪
 ヒロコおばさんは朝便で大和病院に行く。おらは釣りに出る。ハナグリに行き、鯛を2匹釣った後コージロに行く。あまり大きいのはいなかったが鯛が10匹足らずとチダイが数匹釣れた。昼前に帰って、また「島人ぬ宝」を練習する。
 ナガイソに行って藪の木を少し切る。クイ(ノイバラ)が多い。
 夜、のぶさんの所でえべす3兄弟(ほんとは3姉弟)達と歌を歌う。結局おらが練習した間奏は無理だと分かった。参加はもちろん参加であるが。


2月22日(月)晴れ 凪
 診療所10人半ば。
 デモ終了後にコンサート。カヤック隊の企画で、大勢聴きに来ていた。出演は大村和生&忌部楽団それとニューオリエンタルブラジル(のぶさん)である。このニューオリエンタルブラジルの2曲目が「島人ぬ宝」なのである。おらの間奏は何を弾いているのか分からないできだったが、祝島の人は拍手はたくさんくれるのである。えべす3兄弟の歌は最高だった。のぶさんのオリジナル曲は祝島への思いを込めた熱唱だった。一曲は吉田拓郎の曲で、おらが本州でディアス号に乗って聞くCDにある曲だった。まあとにかく盛り上がって良い夜だった。


2月23日(火)晴れ 凪
 良い天気でこのところ春の天候である。ヒロコおばさん結構草臥れたようである。
 診療所約20人。午後来診の無いときに草引きをする。


2月24日(水)晴れ 凪
 診療所20人余り。
 仕事が終わって、学校の石垣の葛を取る。日が長くなって来たので、1時間ばかり作業ができる。帰ったらえべすのサトシ君から茶碗蒸しとそぼろが届いていた。えべす邸の板長と呼んで良い腕である。感動しながらいただいた。


2月25日(木)曇りがち 大南風
 暖かく、春一番が吹いた。残っていた鯛をやせないうちに上げる。写真を撮っているような若者の姿があった。
 診療所40人足らず。ヒロコおばさん結構くたびれたようである。
 6月のミニコンサートに向けて少しずつ練習をする。


2月26日(金)雨 夜中南風朝西風夕方凪
 診療所20人半ば。


2月27日(土)曇り 北風
 ヒロコおばさんは田ノ浦当番。
 おらはシラサキの石垣のカズラ刈りの予定だったのだが、昨日の雨で中止にした。中止にしたが協力者の把握をしていないので、中止を知らないで来てくれる人もいるかと一応シラサキで待った。いないので少し作業をしてソーヅイに行く。ビワの木の陰を作っている大きいクヌギを一本切る。親父が炭焼きをしている頃に切った木が直径30cmをはるかに超えている。切った木には少しでもキノコの菌を打っておこうと思う。
 午後はナガイソにいき、少し草木を切る。


2月28日(日)曇り 晴れ 東風
 ヒロコおばさんは婦人会の弁当作り手伝い当番。
 おらは釣りに出る。カミカドでネバル4匹。瀬戸に行くと鯛やチダイが釣れた。昼前には帰り、午後ナガイソに行く。
 夕便で昨日の鯛を室津までコウジ君に送る。


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