祝島の植物 ケグワ

牧野新日本植物図鑑によるとケグワは本州西部、四国、九州、朝鮮南部の山地に自生する落葉性高木で、雌雄異株とあります。

山口県では海岸地帯と石灰岩地に点々と分布しているそうです。
祝島の三浦(小田)にある県指定天然記念物のケグワは多分雌木です。祝島のが県指定天然記念物になっているのは、巨木である、ということです。これだけの巨木は他にないようです。また、三浦あたりにケグワが多いという点も、かなり珍しいようです。
記念物のケグワの根回り3.9m、目通り周囲3m。

もともと祝島にはヤマグワ(養蚕のクワに近い種)は無く、ケグワだけだったようですが、最近(10年くらい前)鳥にでもクワの種が運ばれたのでしょう、ケグワでないクワが十数本見つかりました。(2002年3月、クワについて調査研究されている小山さんが見つけました。)このクワの花粉の方がケグワの花粉より、花粉管の伸びる速度が早く、このクワが入ってくると交配種が増え、もともとあったケグワが世代交代をするたびに絶えていくおそれがあると言うことです。ということで、見つかったクワはひとまず切りました。このクワは崩れた斜面の裸地に種が落ち、育ったと推定されます。

ケグワ02/4/27撮影 クワ02/4/27撮影

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