おらが夏休み 1998年
七月十八日(土)晴れ 水泳三百M
午後東の浜の水泳からリョウキチの夏休みが始まった。
七月十九日(日)曇り 水泳三百M
朝ゆっくりカミカドに釣りに出る。チダイがよく釣れる。一キロ足らずの鯛と、イサキ、チダイ等二十匹くらいを釣って帰る。
七月二十日(月)曇り 水泳三百M
朝ゆっくり、またカミカドに行く。大きいのは釣れないが0.5キロの鯛とチダイ、コウジロで0.5キロの鯛とチダイをいっぱい釣る。合計五十匹くらいの豊漁。
七月二十一日(火)朝大雨のち曇り
朝六時前から8時すぎまで大雨が降る。79ミリ。七月の合計が131ミリになる。今年の夏は雨の心配がない夏のようだ。
雨が降り止んでカミカド、コージロに行き、チダイ約三十匹。
海が濁っているので水泳は休み。
七月二十二日(水)曇り
朝のランニング初回、8分。
波止の近くにスズキの姿五匹涼と魚ウオッチング。チヌの1.5キロ級のも見える。 カミカドに七時前から行き十二時すぎまで釣る。釣果0.9キロ〜0.8キロの鯛を二匹、0.5キロ〜0.3キロの鯛を三匹、コダイ・チダイを十数匹、ヒラアジ三匹、丸鰺三匹、カツオ三匹、メバル一匹の大漁。
二時前からリョウキチ・ナゴジロー・ユウベエとトビイシへ行く。ナゴジローテングサを採る。おらはサザイ・セトガイを軽く採る。
その後クドレで泳ぐ。オカカ、ゴミ焼きをしてクドレで合流して、子供の泳ぐのを見る。 夕方、長磯のツットー菜園で西瓜三個、マクワウリ二個、キューリ七本、なすび二本の収穫。
七月二十三日(木)晴れ
朝のランニングナゴジロー、ユウベエの後を走る。七分二十三秒くらい。
魚ウォッチングスズキ四匹。
二階に寒冷紗を付ける。新庄船大工さんに取り付け具をもらう。船具らしい。
昼便でお客あり、島の案内をする。ケグワのそばにハミ。
午後五時、子供たちとアワビの餌やり。さつきちゃんも一緒。餌はアラメでナカバエで採ってくる。アワビ一匹当たり二グラムくらい食べている。体重の四割りくらいを一週間で食べている。おらより食欲は旺盛のようだ。ただ麦酒とかを食糧として勘定するとおらもアワビなりに食べているかもしれない。
七月二十四日(金)晴れ
朝のランニング、友の後。ユウベエ初のトップ。ユウベエの後で七分十三秒。やっと子供並みに走れるようになる。
魚ウォッチング。スズキ七匹以上。涼ルアーを持ってきていて投げてみる。追いかけてくるが食い付くほどではない。五十センチくらいまでルアーに近付いておしまい。
カミカドにいく。東風が吹いて釣りづらい。二匹で1キロくらいの鯛が二匹とチダイ・コダイを十数匹、メバル五匹、イサキの小さいのが五匹、丸鰺一匹。まずまずの漁だが、釣り道具を二つ失くす。一つはタチに切られ、一つはシャフトに巻き付け、切って取った後結びつけずにいて海に下ろしてそのまま。初歩的失敗。
午後ヨボシで貝もぎ(セトガイ採り)。約五十個。持って帰るのが重い。
リョウキチ、初の鰺の刺身作り。鱗とりから皿に盛り付けまで全部一人でやったのは初めてである。ヒラアジとマルアジ一匹ずつ。おらは釣り道具作りでほったらかしで見ていないが、三十分以上かけての力作である。ときどき腹ベの骨らしいのがついていたがいい出来だ。
七月二十五日(土)雨
オカカ・リョウキチ・ナゴジロウ・ユウベエの四人で徳山旅行の予定が風雨の為中止になる。
子供たち宿題に少し励む。おらは少し工作をする。
チダイがいっぱいいるので、関東地方にお裾分けする。
雨風で休漁日。ちょうど一週間の疲れを取って、また来週への英気を養うに良い。
今年の夏はこの十年で初めてこの時期まで台風が来ない。海の中によく海藻が繁っている。とくにテングサ、アラメ、ヒジキが目立つ。魚ではチヌがよく目に付くようだ。サザイは少なめだがセトガイはよく育っているように思う。
午後昼寝をしたり、子供とのかくれんぼに付き合ったり、セトガイのしごをしたりする。夏休み夕方ずっとリョウキチとキャッチボールをしていたが、途切れるのはもったいないと家の中で少しして気をすませる。おらは五十肩なのか去年から右肩が痛く、外でのキャッチボールは左でやっている。この夏休み中に左投げを会得できたらすばらしい。
七月二十六日(日)雨 昨日からの降雨量計六十七ミリ
雨が続き、休養日も続く。
朝麦酒のジョッキを成形。
ギターで「レット イット ビー」を練習。だいぶ聞けるようになる。
この夏、いきなりいい天気続きで夏休みの目標などきちんと考えてなかったので休養日二日目は少し考えてみる。
1 体力整備 この所衰えていた体力を少しでも復活させる。朝のランニング、昼の水泳・潜水を積極的に行なう 出来たら「おらがトライアスロン」を実行したい。
2 知力整備 元気の元について考察を深める。元気は何によって育てられ、表され、高められるのか折りにふれ考える。
3 芸力整備 祝島に住んでいることにより、生まれる発想をささやかでもなんらかの形に留めるよう努める。
4 愛情整備 1、2、3の目標を家族のなかに生かしてお互いの愛情を深める。
目標に限らず、いろいろな考えをつながりを持って考えるくせを付けようと思う。仏教の輪廻思想みたいなものがいろんなことに当てはまりそうで面白そうだ。祝島に住んでいると、ささやかなことに面白さを見付ける面白さがある。自分の食べるものを自分で見付け、取ってきて食べる面白さと体の草臥れ。食材を提供する祝島の自然。広げれば哲学と環境問題だ。
昼便で親類のまー君が大和町から帰ってきて、リョウキチ達が非常に喜ぶ。
昼すぎ雨が止み、素焼きを準備。二つ割らしてしまう。未熟。
夕方若草で通夜。
子供たち大阪の「自然教室」の人たちとバーベキュー。
リョウキチとのキャッチボールを忘れる。
七月二十七日(月)曇り
朝ランニング七分十三秒。魚ウォッチング、スズキ四匹。
素焼きをする。
午後仕事。合間に湯呑み成形。
七月二十八日(火)晴れ
朝ランニング七分三十秒。
魚ウォッチング、風で小さな波がたちよく見えないが、スズキ二匹は見える。
午前中仕事。素焼きを取り出す。
午後二時頃からカミカドにでる。すぐ鰺が釣れ、大きい鯖が二匹とヒラアジの大きいのが一度に釣れる。一つ枝が切れていたので鯖は三匹釣れていたようだ。ハマチかと思う。鰺がしばらく釣れ、その後ジの方でコダイがよく釣れる。 合計鯖六匹、鰺約二十匹、コダイ約二十匹。
千葉から落花生が届きお礼の電話。元同僚の頑張っている様子を聞き、気持ちが盛り上がる。
七月二十九日(水)晴れ
オカカ、オカダリもみで五時起き。ユウベエはさつきちゃんの所に遊びに行くのでこれも五時起き。ケイちゃん、さなちゃんと一緒にさつきちゃん家にお世話になる。
朝のランニングは休みで、おらは久しぶりに自転車こぎを約10キロ。家から三浦まで9.5キロである。平均時速23キロくらいで漕ぐのがやっとというところである。
長磯の菜園で西瓜三個、ウリ一個、なすび三個、キウリ二個とサツマイモ三個の収穫。家の近くの畑ではこの所毎日、オクラ五つばかりずつ採れている。
素焼きにゆう掛け。
午後はリョウキチ、ナゴジロウの水泳に付き合い、三時半ごろからカミカドに出漁。まあまあの鯛がすぐ釣れる。その後コダイ・チダイ・ヒラアジがポツポツ釣れる。合わせて四十くらいか。
今年初めてのアカイカ掛けをしてみようと残る。とくにウヤシマでのイカ掛けは初めてである。
カミカドの向こう側に目星を付けてやっていると、すぐ万吉丸に乗って、博くんと政君がやってきた。この二人も多分アカイカ掛けは初めてだろう。
暗くなる前に掛かり始める。二十分足らずで十三掛かる。 帰って早速刺身と煮付けで遅い夕食にする。
ほぼ満足の行く漁ができた。
七月三十日(木)晴れ
朝のランニング休みで本焼きを準備し七時ごろスイッチを入れる。
オクラとウリ(菊メロン)収穫。
昼便でユウベエ、さつきちゃん家から帰る。楽しかったようである。
昼便で千葉に魚を送る。
午後子供と水泳。リョウキチ、飛び込み台まで泳ぐ。三時過ぎに裕 おらも三百メートルくらい泳ぐ。三時過ぎにオカカと交替してもらい本焼きのスイッチを切る。
「弔辞」新藤兼人著を読みおわる。横井庄一さんの脚本は興味深い。
七月三十一日(金)晴れ
朝ランニング。
午後仕事。
八月一日(土)うす曇り
午後カミカドで釣る。アジ、チダイがまずまず。
残ってアカイカ掛け十一匹。
八月二日(日)うす曇り
カミカドで釣り。
八月三日(月)晴れ
室津で焼き物の勉強を昼まで。愛ちゃんに会った。
オカカと子供三人は柳井行き。周東病院でユウベエ・ナゴジロウ視力検査。
午後柳井で合流。リョウキチおもちゃを買って満足な表情。
帰りの「わかしお」で倉敷の石井さんという人に会う。石井さんは俳句をやっているということで、七夕のたんざくに使っていたというカジノキを見学に来たいと連絡があった人である。いろいろな話を聞いた。
八月四日(火)晴れ
朝ランニング。
カミカドを少し釣る。アジと0、3sの鯛。
十時から石井さんを案内。北野〜三浦カジノキ見学。カジノキの葉は昔、七夕の短冊代わりに、願い事を書くために使われていたとかで、実物を見るためにわざわざ倉敷から来られたのである。石井さんは俳句をやっているということで、故事に大変詳しい。
八月五日(水)晴れ
朝ランニング。カミカドで釣り。チダイと0、8sの鯛。
八月六日(木)晴れ
仕事で室津に五月丸で行く。愛ちゃんに会った。
昼すぎに帰って夕方政君の息子達と釣りに出る。チダイ等が一ダース釣れた。
八月七日(金)晴れ
仕事がらみで祝島を案内する。三浦海岸のコッコー、アコウ、ケグワ等を紹介する。 午後はヨボシの磯を案内し、遊ぶ。お客は九人。
五人を室津まで五月丸に乗せて遊覧。
八月八日(土)晴れ
三人を乗せてカミカドで午後二時過ぎまで釣りをして四代まで遊覧。チダイ約二十匹、鯛六〜七匹、小イサキ六〜七匹とヒラアジを一ダース、メバルを一ダースくらい釣る。鯛は0、八キロくらいが一匹と0、三キロくらいが一匹混じる。
夕方アカイカ掛け。カミカドで十一匹。
八月九日(日)晴れ
午前中仕事を家でする。
午後親戚の人達とヨボシにいく。総勢十四人。
サザイを焼いて食べて、泳いだりして帰る。まー君タコ二つ捕まえる。
夕方ステージ作りに遅れて参加。遅れたのに麦酒をご馳走になる。
八月十日(月)晴れときどき曇り
朝ランニング八分。
スイかの収穫十個。サツマイモも五〜六個。草も刈る。オカカ、草刈り機を使う。時々刃を押さえているネジがゆるむ。
午後は仕事。
仕事が終わってステージの出来具合を見にいく。ほぼ出来ている。幸太郎さん美術担当でいろいろ考えている。
八月十一日(火)晴れ
朝柳井で仕事があるため五月丸で行く。霧がひどくまったく見えないときがあり、困る。上関の海峡をすぎた辺りでやっと見えるようになり、無事柳井港に着く。政君に仕事場まで運んでもらう。
帰りも仕事場から港まで運んでもらう。
五月丸でスマップの「夜空のムコウ」をテープで練習しながら帰る。行きより二十分あまり早く着く。行きは二時間かかった。
帰って少し休憩して「山下ひろみショー」の前のカラオケ大会に出る。「夜空のムコウ」を歌うが、しょっちゅうテンポがずれて困る。若い唄への挑戦の夏が一区切りした。山下ひろみさんは若くて愛敬がよくて島の人に大変人気がある。リョウキチは康っちゃんと花束を渡して一緒に写真をとってもらっていた。おらはテープを買って色紙をもらった。
八月十二日(水)晴れ
オカカ、昨晩から肩が痛み眠れなかったよう。朝便で病院に診察にいく。草刈り機の振動が悪かったようだ。診察後に関節の炎症だろうとの電話。清水丸で帰るということ。
昼すぎにカミカドに行く。アジがよく釣れる。まずまずの鯛一匹。帰りにヨボシに止まりやってみる。瀬の近くでまずまずの鯛が二匹とチダイが少し釣れる。日が沈んでシリボソに言ってカイカを狙うが二つ。アカイカは逃げたのか。
鯛は思わぬ収穫感。
おかか痛み止めが効いたのか、腕が少し上がるようになっている。
八月十三日(木)晴れたり曇ったり夕方小雨
まー君祝島最後の水泳。リョウキチ飛び込み台まで何回も泳いでいく。泳ぎが慣れてきた。
昼からカミカドにいく。アジが入れぐい。六十くらい釣って、まだ釣れるが帰る。
まー君達、四時過ぎのサザンセトで岩田に帰る。
夕便で直君達が大阪から帰ってくる。
雨でアワビの餌やりは明日に延期。アラメだけ磯にいき採っておく。
八月十四日(金)朝小雨のち曇ったり晴れたり
午前中素焼きのスイッチを入れる。
午後仕事。
夕方アワビの餌やり。リョウキチ飛込みが出来るようになる。
晩に西方の親戚に行き、久しぶりに従姉妹に会う。九時ごろまでご馳走になりイワモトに行く。オカカ達と子供三人も上がっている。直君達との明日の磯行きを決める。
八月十五日(土)うす曇り
キャンプの準備をして午後トビイシにみんなで出発。波が少しあり、リョウキチ、船の先で少し恐がる。カヌーで五月丸から磯の浜に上がる。五時ごろまで遊ぶ。
満潮だったがセトガイを採る。右手を少し切る。
みんなを五月丸で送った後、トビイシまで歩いて行き、一人でキャンプ。
缶ビール二本とワインを半分飲んで酔っぱらって、ハーモニカを吹いて寝る。
八月十六日(日)晴れ
朝早く目が覚める。石が背中にゴロゴロ当たりなかなか眠りにくい。
ラーメンを食べてテントを片付けて帰る。
昼まではカヌーを片付けたりして過ごす。
午後、「又蔵の火」を読み終わる。藤沢周平の初期の作品で、終わり頃のものより暗いが、その分純粋かもしれん。藤沢周平の文庫本をほとんど読み終わり、この夏は本不足の状態で少し淋しい。
八月十七日(月)曇り夕方小雨
朝ランニング。だるく、リョウキチと一緒にほとんど歩き状態のランニング。
魚ウォッチング、スズキ四匹。
オクラ太り過ぎがいっぱい。
午前中仕事。素焼き取り出す。
午後リョウキチと水泳に出る。リョウキチ盛んに飛び込む。新しく出来るようになったことは単純なことでも魅力があり、楽しいものなのだろう、表情も生き生きしている。
夕方リョウキチと波止で釣り。蟹を付けてチヌを狙うと小さいタコが釣れる。
八月十八日(火)晴れたり曇ったり一時雨
朝ランニング八分。魚ウォッチングスズキ二匹。アイギョウらしきのが五〜六匹。
オクラ収穫。七時すぎカミカド、コージロ釣果ゼロ。
十時過ぎ帰り、潜りにいく。トビイシに行くが、久栄が潜っているので邪魔をしてはいけないのでヒノクサキに行く。 サザイ三十足らずとタコ一つ。採りおわって船に上がったとたんどしゃぶりの雨。帰りには上がり、ヨボシで釣ってみるが釣れなかった。
午後、長磯のツットー菜園最後の西瓜収穫七個。
夕方リョウキチの自転車伴走で久しぶりに二十分(四キロ)走る。
八月十九日(水)夜中に大粒の雨、夕方にも雨
朝ランニング体調劣悪でリョウキチのコース。リョウキチ、ランニング中鼻血。
昼までごろごろ読書と散髪をして、昼からトビイシに潜りに行く。サザイを五十ばかり採って帰る。
遅い昼飯を食べて、ユウベエに誘われ将棋を指す。麦酒が効いてきて昼寝をする。
夕方ヨボシでアジを十五くらいとチダイ一匹。アジはいくらでも釣れそう。
昨日、今日とリョウキチたち水遊びは休み。ごろごろしているときはリョウキチが横にきてごろごろしている。ナゴジローも漫画を読んだりしている。
八月二十日(木)晴れたり曇ったり
朝ランニング八分二十五秒。オクラ収穫後地這いキュウリの苗を植える。オカカが種を播いていたもの。リョウキチも手伝う。
ユウベエはよそにいく。
家で少し仕事をする。
午後仕事仲間と磯で遊ぶ。万吉丸で小祝島、トビイシと回ってセトガイ・サザイを採る。バーベキューで食べる。
八月二十一日(金)晴れ
一日仕事。
親父タチをもらって帰る。久しぶりのタチの刺身。
八月二十二日(土)晴れ靄がかかる
昼前リョウキチと五月丸でプランクトンネットを引っ張ってプランクトンを採集。リョウキチ顕微鏡で見てスケッチをする。簡略なスケッチでさすが小学生。
午後コージロにいく。途中シイラが一匹釣れる。コージロではアジとデンゴだけ。
帰りにヨボシに寄り、チダイと鯛0.3キロを一匹釣る。
シイラの刺身好評。初めての刺身。
八月二十三日(日)晴れ時々曇り午後南風がある
朝ランニングもなくゆっくり起きる。
オカカ・ユウベエ・ナゴジロー・リョウキチ達、祖生に行く準備。オカカ一昨日から片付けなど頑張る。おらはウシビタを採りにいく。
午後二時清水丸で出発。
夕方自転車を三浦まで漕ぐ。久しぶりの自転車。
帰ってきて親父と二人で久しぶりの話。ほとんどが親父のポナペの話。
昭和二十九年正月に広島を出発。トラック島で空襲に遭い輸送船三隻のうち一隻は沈没。二隻の兵隊がポナペに行く。糧まつはトラック島で沈められ栄養失調状態での生活を二年間過ごす。芋作りの話。鮫を鰻で釣り、中隊に一匹づつの支給があるが油で食べられない話。タイヤを切って燃やしその灯りで谷川の海老を突き芋と芋蔓の雑炊に入れて食べる話。 ポナペに着いた日の半日の行軍。山の天辺近くに野営の基地を作り、道作り、橋作り、飛行場作りの毎日の話。邦人の芋畑の手伝いの話。祝島出身で一緒だった人の話。
冬の休みに出来たら行ってみたい。
八月二十四日(月)曇り
焼き物本焼き、午後七時終了。
オカカ達、午後五時半帰島。
八月二十六日(水)晴れ
朝のマラソン七分五十七秒。魚ウォッチング四匹。
午前コージロ鯛0.4キロ一匹。
オカカ、イワモトに上がる。オカカのお母さん草臥れ。
午後三時、リョウキチとヤズこぎ。ヤズは釣れずマルアジの大きいのが一匹。帰りにヨボシで鯛狙い。運良く0.4キロくらいの鯛が六匹とチダイ四〜五匹、マルアジ二匹。涼と大漁。涼は船が苦手で、この夏五月丸乗船は二回目。ヤズこぎのときは三十分くらい眠っていた。カヌーは大丈夫だが五月丸のゆれは恐いようだ。たしかにカヌーの中での体の安定は良く、船では少し揺れると体が動き、支えがほしくなる。
八月二十七日(木)曇りがち
朝マラソン八分三秒。魚ウォッチング七匹。
午前コージロ鯛三匹。大きいのは0、七。
午後トビイシに行って食塩作り。鍋の底に少しできただけで、思ったより少ないが、体験。トビイシの流木等を使ってと思ったが燃料はそれほど要らなかった。塩水は五リットルくらいで二時間煮詰めた。取れた塩は小さいジャムのビン一つ分。労働時間を考えると高価な塩である。朝の鯛釣りも同じくらいの時間を使っているが、それで換算すると一ビン二千円くらいになる!
八月二十八日(金)曇り
朝マラソン七分五十七秒。魚ウォッチング二匹。
イワモトの叔父のテレビのアンテナを取り付けにリョウキチと西方に上がる。お母さんまずまず元気そう。
コージロに迎う途中ヨボシでチダイ三匹釣る。コージロではアジが五匹くらい。鯛は三匹逃がしただけ。潮が落ちて食い口が悪い。
午後仕事。
焼き物、鉢を成形。
夕方ヨボシで鯛狙い。チダイ五匹、コダイ一匹、まずまずの鯛一匹。
オカカ食塩作りの鍋で鯛のアラの潮汁。なかなかいい味が出ているような気がする。
松原のおばあさんにシスを沢山もらう。昨日ももらった。
ナゴジロー、夏休みの宿題が完全に終了したとのこと。ユウベエ、もう少しで終了とのこと。リョウキチ、かなり残っているとのこと。
八月二十九日(土)曇り
朝、リョウキチ少し宿題をやって隣に遊びにいく。
小潮で釣れそうにないので、昨日もらったシスを干し魚にしようとたつつ。(「たつつ」とはしょうもない工夫をすること)
(なぜか1998年の「おらが夏休み」八月二十九日でおしまい。)
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