祝島日記 2009年2月 1月の日記へ

2月1日(日)晴れ 北西風
 オオトオを歩く。帰りに迷い、一時間余りのロスタイム。ノコギリをまた落としてしまった。4時間くらい歩いた。迷ったとき最後は木に登る。
 帰ってから、ゆっくりした後釣りに出てみる。1匹鯛(2kg級)が来ていたが、もげてそれきり音沙汰無し。
 波止についてスタンチュウーブのパッキンを追加。(パッキンは昨日買ってきていた。)
 晩方タッチャンがミカンのハヤカを持ってきてくれる。甘い。


2月2日(月)晴れ 北西風のち凪
 診療所は第一月曜日で休診日。
 朝から釣りに出る。大きいのがもげてなかなか釣れなかったが、昼前からボッチラボッチラ釣れて、鯛4匹とチダイ2匹、アジ2匹、ネバル2匹。
 帰って3時頃からソーヅイに行き、枇杷の木の枝を少し切った後、タカトオに寄ってヨセを100本ばかり切る。杉が生き延びているのを見つけて巻き付いた葛を切ったら薄暗くなった。
 トベラとスイセンを少しソーヅイから持って帰る。トベラは祝島では節分に窓などに差す慣わし。
 ヒロコおばさん、賞味期限ぎりぎりのアジとヤズをさばき刺身に。


2月3日(火)雨 東風
 雨模様の一日。
 診療所30人半ば。手洗い、うがい奨励!
 肴は昨日のヤズを刺身に。
 ヒロコおばさん、トベラをあちこちに差す。 


2月4日(水)晴れ 凪
 昨日とうってかわっていい天気である。
 診療所30人半ば。月初めで帰りは18:30になった。月が大分太ってきてかなり明るくなった。
 晴れの日はソーラー温水器がかなり有効になってきて風呂を沸かす燃料が12月や雨・曇りの日の6割くらいになってきた。


2月5日(木)曇り 凪
 診療所30人足らずだが結構忙しい一日だった。ヒロコおばさんは診療時間の終わった後床を塩素系の液で拭いていた。おらは早めに帰って、昼に揚げておいた鯛をさばいた。1.3kgの鯛でなかなか旨かった。ヒロコおばさんにも好評だった。


2月6日(金)晴れ 北風のち凪
 診療所40人。
 肴は昨日に続き鯛の刺身。
 明日はリョウキチが柳井に出てくるようである。


2月7日(土)晴れ 凪
 朝から釣りに出る。その前に鯛などを上げて、ヒロコおばさんに渡しておく。昼前まで釣って鯛2匹とネバル2匹。
 昼便でヒロコおばさんは柳井に行く。見送った後、タカトオに行き少し木を切る。その後また釣りに出る。今度は鯛が3匹。一つは3kgちかくある鯛だった。死にかけたのでしめておく。
 夕便で柳井にしめた鯛を持って行く。リョウキチは昼前に来たそうである。
 夜にケンちゃんから電話があり、しんちゃんと3人でいつもの所で飲む。
 途中で帰ろうかと思ったが、ちょっと明るくなってから帰ろうとしんちゃんが言ったので、ついつい朝になってしまった。


2月8日(日)曇り 凪
 朝帰るとヒロコおばさんは待ちきれずに眠っていた。4時前頃までは起きていたそうである。ずっと前道ばたで寝たので心配だったようである。
 昼前にサト君がリョウキチに会いに来て昼過ぎまで遊んでいった。
 夕便で帰る。


2月9日(月)曇り時々小雨 北風
 診療所30人足らず。明日は多いだろう。
 夕方過ぎに集会に行く。重茂漁協のVTRかDVDの映像がなかなか素晴らしかった。


2月10日(火)曇り 凪
 4〜5歳くらいのリョウキチと柳井の店に行って、リョウキチのしょん便がたまって我慢の限界になり、泣きそうになった夢を見た。目が覚めてからも、あの後リョウキチのしょん便が気になった。
 昔の遊びを思い出してみたが、おおざっぱには思い出すが、細かいところや遊びの名前が出てこない。釘やら、マーブルやら、白墨(はくぼく)を使った遊びをよくしていた。ぶっつけは単純だったので今でもできるだろうが、ぶっつけそのものがない。
 診療所40人くらい。
 夜トシ坊さんから電話があって、浜本邸に行った。歌も歌った。新しい祝島の歌ができて、それを聴くことができた。帰るときは日が変わっていた。


2月11日(水)曇り 西風 黄砂 建国記念日
 昼前にいこいの家に行った。カラオケを1曲歌わせて貰った。
 昼からタカトオに行ってヨセや木を切った。


2月12日(木)晴れ 凪
 診療所40人半ばを過ぎた。
 「さどうた」という言葉があるというのを知った。病気などが治まったときに言うらしい。
 漁協の正組合員による補償金受け取りについての投票があった。


2月13日(金)曇りのち雨 大南風
 診療所40人近く。
 魚は鯛。片身を刺身にしたのだが2人で残ってしまった。


2月14日(土)晴れ 西風
 法事と言うことで西方に上がった。畑のキンカンが熟れて旨い。中まで甘いキンカンでよく成っている。
 西方から下りて、タカトオに上がった。オイコにならないかとこの前のシガラを切り始めたのだが、少し短いのであきらめて、他の木を探したが無い。
 タカトオからおらが家はヨセに邪魔されて見えない。見えるようにとヨセを切った。見えるようになったところでヒロコおばさんを呼び出して、タカトオを見て貰った。春にはタカトオの桜の花が家から見えるかも知れない。


2月15日(日)晴れ 西風のち凪
 朝釣りに出る。はじめハナグリでアジを釣る。10ばかり釣った後、それほど西風が強くないのでコージロに向かう。鯛1、チダイ1、ハマチ1。鯛とチダイは0.4kgくらいで、ハマチは4kgくらい。
 この前の鯛を持って上がる。
 昼食後、ソーヅイに行き、クヌギを1本切る。


2月16日(月)晴れ 凪
 診療所は10人余り。時間に余裕があったので玄関先を片づける。
 出てきた土を半分ほどナガイソに運ぶ。
 新庄さんにオイコを造ってもらうように頼む。古くなって使えるのが無くなっていたのである。
 肴はにぎり寿司。


2月17日(火)晴れ 西風
 診療所20人足らず。
 寒波が来た。この前ほど強くはないが、風もあり寒くなった。
 ヒロコおばさん、ナゴジローの所へ荷物を送る。
 夕方土を少しバイクで運ぶ。ついでに少し草取り。帰りにスクズを持って帰る。


2月18日(水)晴れ 西風
 風はおさまったが空気は冷たい。
 診療所40人足らず。昼前に患者さんがとぎれた合間を縫って歯科診療所に行って前歯を治療して貰う。土曜日に、切ったヨセに前歯をはじかれて差し歯がぐらぐらしていたのである。差し歯が抜け掛けると言うより、根っこが脱臼状態でぐらついているとのことである。裏側から補強してくれた。歯科診療所の受付はフクダのおばさんが何十年もやってくれている。水曜日が診療の日である。大変助かった。
 夕方、少し土を運んだ後、明日ノリコの所へ送ってやろうかとハマチを上げてさばく。
 肴はアジの刺身。ハマチのはらべで、ハマチ大根を作ってみる。


2月19日(木)曇り昼頃から雨 南風
 診療所30人半ば過ぎ。
 昼にハマチなどを送る。
 夕方前に、薬を間違えたのを取り替えるために持って西方に行く。こちらの間違いなのに丁寧にお礼を言われた。こういう人が祝島には多いのである。よそでもそうなのかも知れないけど。
 肴はアジの刺身。


2月20日(金)曇りのち雨 西風
 診療所30人。昼頃から雨。西風も強まる。夕方には雨は上がる。
 仕事の帰りにタッチャンの接ぎ木の講習会に寄ってみる。今度「すずかぜ」のホギを貰って接ぎ木をしよう。
 新庄さんが早くもオイコを造り、持ってきてくれていた。一昨日頼んだのである。


2月21日(土)晴れ 西風のち弱まる
 朝便で出てヒロコおばさんは岩田に行く。おらはナガイソに行って草刈りをする。くさかりきの歯がちびて切れないので往生する。クヌギの辺りの茅を切る。何年か前に植えた桜の木が活きているのを運良く見つける。藪の中でほとんど成長していなかったが、忘れていたので切らなかったのが幸いであった。これから大きくなるだろう。
 昼に帰り、釣りに出ようと思ったが、西風があるので引き返し、アジと鯛をさばいて、またナガイソに行く。昼帰ると家にタッチャンが「すずかぜ」のホギを持ってきて置いてくれてあったので、それを持って行き、3つほど接ぎ木をする。くさかりきの歯を新しいのに付け替えると茅もよく切れる。茅をほとんど切り終わり、桜を一本と、風よけ用にトベラを一本植える。四時前までナガイソにいて、凪いだようなので急いで帰り、釣りに出る。コージロまで行くと釣る時間がないのでハナグリに行く。チダイとタイが2匹ずつ。鯛は2つで1kgを少し越えるくらい。ヒロコおばさんは「いわい」から見ていたらしい。五月丸しかいなかったのでわかったようである。
 肴はアジと鯛の刺身。
 夜タッチャンがちょっと話に寄る。枇杷の話や大根の話を聞く。


2月22日(日)曇りのち雨 東風
 朝、カミカドに行く。鯛が寄っているようである。今年は遅かった。東風で釣りにくかったが、チダイ2、鯛5。4つは合わせて5.5kg〜6kgくらいだろう。サガリをもつらせたりして、効率は悪かったのだが、久しぶりの好漁だった。
 午後は、ソーヅイに行きたかったが雨が降るのでナガイソに行って、枇杷の小さいのを探して抜いて、昨日のホギの残りを接ぎ木する。接ぎ木作業は小屋の中でした。接ぎ木をしたのを植えて置いた。どれだけ生き残るか楽しみである。帰りに故障しているかんり機をリヤカーに乗せて持って帰る。部品が壊れているのですぐにはなおらないのだが。
 この二日間はよく働いた。漁はすぐの収穫があり、農作業は何ヶ月か何年か先の収穫が期待でき、どちらも楽しみを伴う。
 ヒロコおばさんは、雨模様だが、洗濯など家事にいそしんでいた。
 タッチャンが大きい青首大根を持ってきてくれた。昼にヒロコおばさんがそいで松本の味噌を添えて出してくれた。そいだ大根を味噌につけて食べるのがおらは好きなのである。子どもの頃、親と一緒の山での昼飯が、この大根と味噌の組み合わせで旨かった。


2月23日(月)曇り 凪
 朝、雨が止んでいた。
 診療所は20人足らず。
 バイクの前ブレーキレバーを注文する。
 夕方ナガイソに残りの土を持って行く。
 肴はチダイの刺身。


2月24日(火)曇りのち晴 凪
 診療所30人半ば。比較的暖かい日。
 ナガイソの畑に一本だけある松の木(4年くらい経った幼木)を茅を切った所に植え替える。冬が終わる前に、桜の木も後3〜5本植えようと思っている。
 肴は珍しく魚無しで鍋、イカはあった。


2月25日(水)夜中雨、朝曇り 凪
 診療所30人くらい。
 夕方、ナガイソに行き、桜の木を2本植え替えた。桜の木は7〜8年前に山桜のサクランボを植えておいたものである。


2月26日(木)晴れのち曇り 凪のち弱い南風
 診療所30人くらい。診療所の電話の雑音を、おかべ君がなおしてくれる。
 確定申告の日で、昼にヒロコおばさんが行ってくれる。おらは鯛を上げてさばいておく。
 夕方、ナガイソに行き、また桜の木を2本植え替えた。12月には仕事が終わったら暗くなっていたのだが、この頃は明るいので1時間ばかり山畑での作業ができる。
 リョウキチは大阪のノリコの所へ一人旅である。無事着いたらしい。


2月27日(金)雨 凪
 診療所30人足らず。雨で夕方は休養。
 今日、リョウキチは私立の大学の面接試験。終了後に広島に帰り、明日の朝8時までに予備校の寮を退寮しなくてはならないのである。


2月28日(土)晴れ 東風
 波があるので釣りに出ないで魚を上げて柳井に行く準備をする。
 昼の便で出る。室津から車で蒲井に行く。一時間余り上関苑に居る。
 その後平生の方を廻って友達の所に魚を持って行く。
 肩が少し痛いのだが泳ぎに行き、1000mあまりおよぐ。ゆっくり1000mつづけて泳いだ。帰りに柳井園芸でイチジク、スダチ、ハッサクの苗木を買う。
 リョウキチが退寮して柳井に出てきていて、久しぶりに友達柳井で遊んだようである。友達はテニス部だったようでテニスをしたようだ。
 肴はにぎり寿司 
 夜になり、肩・首・頭などが痛くなる。元々の首痛にクサカリキの振動と水泳の腕回しが加わってひどくなりつつある感じで早寝をする。


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