おらが夏休み2002年 8/21〜8/31
8月31日(土)曇り時々雨午後台風による南風が強くなる
朝仕事場周辺を見回り、台風に備える。
10時過ぎにマラソンコースをゆっくり走ってみる。途中で五月丸のサブタを開けたままで閉め忘れていたことを思い出し、波止に行く。走ったのは約12km。
濡れて五月丸に乗り、サブタを閉める。風に飛ばされると、他の船に被害をもたらし、大変なのである。風で飛ぶ物を外に置かないというのは、台風に備えての基本事項である。
午後、村田さんの葬儀に参列。
強くなってきた風の音を聞きながら昼寝。
起きて写真を撮りに行く。
夕方から風が強くなり、夜には明らかに台風の風で長く吹く。裕オバサンとナゴジローは、二階は揺れるとかで一階に寝た。
おらが夏休みを台風15号が締めくくった。
今年の夏はよく肉体を働かせたように思う。郡体の陸上競技参加、田ノ浦からの水泳、おらがトライアスロンと。ただし、いつもの年より素潜りは少なかった。来年のトライアスロンは、孝さんがひょっとしたらひょっとして参加するかも知れない。可能性は0.1パーセント。
いつもの年に比べて、南先生と一緒に植物観察ができ、祝島の植物についての知識が増えたことも大きな収穫である。これから秋冬と山歩き、道作りに新たな目標が加わった。
1.小祝島のバクチノキ・オリヅルシダコースづくり。
2.祝島でのバクチノキ確認。バリバリノキ探し。
3.ムクノキ群生地の手入れ(蔓草切り)。
4.10月にバクチノキの花の撮影。
5.頂上草刈り、桜の苗植え。
付録
1.おらがビワ園整備
2.祝島山道整備
海では秋にカヤック漕ぎをもう少しやってみよう。b幸太郎さんの話では秋の盛りまでサワラが釣れそうだとのことでこれも楽しみだ。ハマチ・ヤズ。鯛・アジと海にもきりのないほど楽しみがある。
「祝島 灘から寄せて 来る波に 幾度も洗われ あらわれてある」
8月30日(金)曇り
子供達の朝のランニング最終日。
まだ風は強くないがざわざわしている。
午後、清水一家と一緒に、東の浜の「日よそい」(簡易日陰所)を解体。飛び込み台や浮き等も収納。リョウキチとやっちゃんに手伝ってもらって浜におろしていたカヤックも収納。仕事場のまわりも台風に備える。
夕方、おととい採っていたタラノキの種を植える。芽が出たらソウズイにでも植えてみよう。
波の打ち寄せる音が聞こえる。東風のようだ。
「台風が くるど来るどと 寄す波の ざわめきが太る 開けた窓から」
8月29日(木)晴れ
南先生との植物観察会2日目。南東部を歩く。
白花のゲンノショウコ、カワミドリ、チシャノキ、ヒメウラジロ、アカハナなど初めて見知った植物である。ゲンノショウコは普通赤花が多く、白花と赤花があれば、交配すると紫の花になり、白花は少なくなっていくそうだ。そこで白花が残っている場所は珍しいということになる。祝島は白花がよく残っているところで、この日だけで10カ所近く咲いているところを見た。赤花もある。
カワミドリは多年草でかなり大きくなる。茎が緑なので「カワミドリ」と言うことだ。綺麗で目立つ花を付ける。園芸植物風である。
チシャノキは別名カキノキダマシと言うらしい。柿の木の葉によく似ている。柿の木と間違えそうなのでこの名が付いたらしい。
ヒメウラジロは、ウラジロのように裏が白く、小さい。葉の表は普通の緑だが裏を返すと鮮やかに白い。珍しい植物ということだが、今回はよく見ることができた。ただ、日照り続きで葉が枯れ、緑の葉を付けているのは2本しか見られなかった。
祝島には1本だけ確認されているというカンコノキを捜したが、見つからなかった。これを捜すことが、宿題として残った。
シラサキのムクノキの群生もなかなか値打ちのあるものらしい。ムクノキは祝島ではギンツーの木という。木の実が秋には黒く熟れ、甘い。祝島でアケブ(アケビ)を採りに行った人はたいてい食べたことがあるだろう。
アカハナは湿地にあり、祝島では今回初めて確認された植物ということ。
ムクゲは祝島ではよく見かけるが、自生として、こんなに多く見られることは国の天然物としてもいいくらいらしい。
花の咲く期間が長く、学校の上あたりは特に保存したいところだ。
春の桜。初夏のネムノキ、ムクゲ。10月のバクチノキは、祝島を飾る花として留意したい。
ゲンノショウコ(白花) | ゲンノショウコ(赤花) | カワミドリ | |
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ヒメウラジロ | アカハナ | ムクゲ |
南先生を見送った後、五月丸を避難。今回は初めて東の波止に着ける。動かすとき縄をスクリューに巻き、潜って切る。どうも台風が祝島にとって厳しいコースに向かいそうである。
「葉の裏の きれえな白が あだやかな 誰かに教えて やりたあような」
8月28日(水)曇り時々雨
植物に詳しい南先生が来島。南先生は祝島の植物について知らないものはないだろうというほど詳しい先生だ。祝島には100回は来ているという。ただ知っているというだけでなく、どれだけの値打ちがあるかと言うことがわかっている。他のどういうところにどんな植物がどれだけあるかと言うことが、頭の中に入っているのである。昼便で来島して、橋部さんの船で小祝島に渡る。バクチノキと、オリズルシダを確認。特にバクチノキは大きさにおいて県の天然記念物クラスの値打ちがあるようだ。苗がたくさんあり、それが発見の手がかりになった。バクチノキの島として認識するのもいいなあ、という話も弾む。株から10数本出ている。株は100〜200年の樹齢だろうとのこと。オリヅルシダは、おらが知りたかったしだで、30年以上前の山口県の植物について記述されたものの中に小祝島に発見さけたものとして載っていたのを見て、確認したかったのである。途中、雨風が激しかったが、昼過ぎにはおさまり、大きい収穫を持って小祝島での植物観察を終了した。小祝島から三浦へ帰る途中三浦海岸の少し上に花らしいものを見る。それが、木にかぶさった蔓草のセンニンソウの花だった。こんなに見事に花が咲き乱れているのは滅多に見られないと南先生がいわれるほどの花の山だった。センニンソウはクレマチスの仲間ということである。木の下からはほとんど見られないで、遠くから見ると目立つ。右の写真がセンニンソウで、隣の木に登って撮ったもの。上の写真と下の写真はそれぞれ別のものである。
「仙人の 雲に乗って 山裾を 渡る幻 島の青空」
8月27日(火)晴れ
朝仕事前にサワラを狙うが釣れず。
仕事が終わってまた釣りに出る。
夕方6時前からアジがよく釣れる。ハマチが1匹と鯛2匹が混ざって釣れる。
「潮寄せて 離れ小島に 釣船の 流れに揺れて 魚のはねる」
8月26日(月)晴れ
朝、サワラ狙いで1匹釣る。1.8kg。
仕事をする。昼にウシビタを採りに行く。
仕事が終わって夕方釣りに出る。ヤズの小さいのを1匹。
釣りから帰ってウシビタジャムをつくる。
夕食は、サワラ、シイラ、イカのにぎり寿司。リョウキチにサワラが好評。徳島に行ってから、スダチが大活躍をしている。焼き魚、刺身、にぎり寿司等なんにでも垂らして使っている。ウシビタジャムにも使った。皮もおろして使っている。
台風15号の動きが気になる状態になってきた。裕オバサンによってマラソン関係の写真・記録表の送付ほぼ完了。
「島の細道」紀行文が送られてきた。祝島不老長寿マラソンに参加された方から。
「ウシビタの 粒の甘さの やわらかく つくつくほーしの なく声に重なる」
8月25日(日)曇りのち晴れ
朝6時からリョウキチとサワラ狙いの釣りに出る。ヤオ沖でリョウキチの持っている方に大きなサワラが来る。2.7kg。サワラ専用の釣り道具では初めての収穫である。その後シイラが1匹釣れる。スラかなと思っていたのが一挙に大漁気分になった。これも釣りのおもしろさかも知れない。
釣りから帰ってアジを組合に活かしに行く。アジとチダイ、マダイあわせて11kg。この夏2枚目の伝票だ。
リョウキチは東の浜で泳ぎながらの釣りに精を出す。1匹ハヂン(小さなチン)が釣れていたようだが、外そうかと言うところで逃げられたようだ。
午後はあれこれして過ごす。久しぶりに散髪に行く。リョウキチは「老人と海」を読んでいる。ナゴジローは仕事をしている。ユウベエは友達の所に行っている。裕オバサンは西方に上がっている(実家に行っている)。
2〜3日前まで秋が気配を見せていたが、また夏が戻ってきて少し蒸し暑い。簡単には秋に譲らないようだ。今年は秋が早くから覗いていたようだ。8月初めからツクツクホウシが鳴いていた。ウシビタを早くとっておかないと熟れすぎてしまうと、焦る。海ではヤズが早めにやってきて、アジやチダイ、おまけにサワラも寄ってきて、呼ぶものだからなかなか山に足が向かない。足が向かないと気持ちが焦る。この焦りは小潮になるまで続きそうだ。
夕方コージロに釣りに出るが何故か釣れない。小祝島の方にまわり夕陽を撮る。夕凪の中に牛島などが少しかすんで見えた。
「瀬戸内の 日の暮れていく 海を行く 赤から青へ 流れる中を」
8月24日(土)曇り
午前中は、あれこれ、ゴロゴロ過ごす。
午後カヤックを浜に運んで1時間あまり漕ぐ。トビイシ沖でヤズが涌くが、ルアーにゴミが掛かっていたからか、釣れず。
夕方コージロでアジ、チダイ。行く途中ヨボシででヤズ1匹。
しめ鯖なかなか旨い。
「しめ鯖を 皆で囲んで 食卓に 晴れやかさこそ なけれどもよし」
8月23日(金)曇り
朝、ヤズ漕ぎ1匹。あわよくばハマチかサワラと思っていたが、欲張りすぎだった。
午前中仕事をする。昼便で孝君と泰志君に魚を送る。孝君の奥さんは魚の調理が結構堪能らしい。うれしい限りだ。
午後もちょこちょこ仕事をして、夕方アジを釣りに出る。今日は昨日以上に釣れた。サバも釣れた。サバはしめ鯖にする。アジは明日漁協に活かし(出荷)に行こう。サバの色は緑である。青は緑色を表す漢字だったようなことを聞いたような気もするが、鯖もそうかも知れない。生きている鯖は緑だ。
リョウキチのチンの値段が420円。実質の収入だ。第一次産業のすばらしさはこの実質の賃金にある。人は食べなくては生きていけない。その食べ物を市場に出荷してそれを収入として得る。掛け値なしの実収入という感じがする。それが経済の中を巡って人の口にはいる。社会参入だ。
釣りから帰るとリョウキチは波止に釣りに出ていた。釣れずに少しケガをして帰ってきた。いろいろなことが起こるのは活動しているからだ。
「波止内の 波打ち際で 釣り針に ニナを餌にして ひねもす一途」
8月22日(木)晴れ
昼便で帰る。一緒の船で同級生の清君が法事のために帰省。
昼から仕事。夕方、コージロでチダイやアジを合わせて10匹あまり釣る。ヨボシでハマチが涌いていた。
「夕方の 島影の間から 昇る月 静かに照らす 船の後先」
8月21日(水)曇り
一日仕事。夕方若者と飲み物を飲む。ボーリングもした。祝島にはないので、柳井の話。
椎名誠の「黄金時代」を読む。椎名誠はけんかが強い!
「本州の 静かに暮れる 町並みを 眺めて夕陽と 乾杯を交わす」