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まず自然の雪はどのようにできるのでしょうか?
答えは、雲は水蒸気を含んでおり、上空の気温が低いときに、大気中のチリ等の浮遊物を核(雲核)として氷の結晶が発生します。
この氷の結晶を、氷晶と呼びます。
氷晶は液体の水が凍ってできたものではなく、主に気体の水蒸気が直接固体になってできたものです
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A |
皆様もご存じの通り、バケツやコップに入った水は、0℃以下になれば徐々に氷になります。(ちなみに冷凍庫内の温度は−15〜−20℃だそうです)
ところが、粒の水は小さくなればなるほど凍りにくくなります。
ですから雪が降る時の地上の温度が0℃前後でも、大雪が降る目安の1,500m上空の温度が−6℃、5,000m上空の温度で−30℃と言うのも、ある意味うなずける温度だと感じます。
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B |
となれば、いくら外が0℃以下で寒いといっても、霧吹きで霧を吹いたからといって、雪にはなりません(ちなみに、ダイヤモンドダストは−10℃ぐらいから発生するようです…)
そうなるといくら冬だといっても、何もしない状態から人工的に雪を降らせる程の、低温にはなかなかなりません…
そこで登場“断熱膨張効果”マン!(実際にはおりません 笑)
水や空気を引っ張ったり(温度が下がる)、押さえつけたり(温度が上がる)をすることにより、物や空間の温度を変化させます。 |
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C |
その断熱膨張効果を利用し、圧縮空気や圧縮した水を勢いよく放出し雪の芯になる“核”を作ります。
この時圧縮された空気や水の温度は、−40℃と一級寒気並みの温度空間を作り出せるそうです。
そして勢いよく吹き出した圧縮された水は核となり、周りの水滴と共に丸い形状のまま小さな結晶で、さらさらした雪となります。 |
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D |
わかりやすく?表現すると下の絵のように、断熱膨張効果マンが一杯いて、それぞれに圧縮した空気や水を放出して、雪を降らせている感じとなります。
気温が低くなればなるほど、たくさんの雪を降らせることができますが、逆に温度が一定以下にならなければ(約−2℃)、雪を降らすことが出来ません…
その辺がとっても、微妙なところですが、逆に通常の自然雪が降るような気象条件だと、自然雪の降雪量にプラスして、積雪量を増やすことも可能なので、まったく積雪が無いところから、雪を降らせるのではなく、雪が降る条件で積雪量を増す機械と考えると、「なるほど!」と言う感じではあります。 |
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E |
それに対して、人工造雪機は下の絵のようにかき氷を作ってやり、それをゲレンデに広げていく感じです。
最近では氷を砕くのではなく、金属の大きなロールを冷やして、その周りに着いた霜をはがすような機械もあるようですが、どちらにしてもかき氷のようなものと考えて、差支えないと思います。
まぁもっとも、右の絵のように沢山のくまさんが、かき氷をかいてはいないことは確かですが(笑)
外気温が高くても造雪が可能ですが、気温が高くなると溶けやすくなるのと、気温が低くなっても作れる雪の量に変化はありません。
降雪機と造雪機の唯一の共通点は、ファンやコンプレッサーの力で、雪や細かい氷を遠くに飛ばすところだけですねぇ〜?! |
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F |
それでは真面目に、降雪機の構造なんぞを(笑)
簡単に説明したのが右の図です。
先程B〜Dでご説明した、断熱膨張効果を利用して雪の粒を作る為には…
1 |
まず給水栓で水圧調整をして高圧水を作り |
2 |
“ニュークリスタルノズル”から、コンプレッサーで作った圧縮空気と共に、圧縮空気&高圧水を噴出して雪の核を作り |
3 |
“水ノズル”から高圧水のみを吹き出し、ニュークリスタルノズルで出来た、核の周りに氷晶を作ることで、雪を作ります。 |
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G |
また、今まで多く採用されていた移動式の降雪機と違い、ベアバレースキー場の場合は、タワーに据え付けたスタンドアローンタイプの為に、各降雪機ごとに温度と湿度のセンサーを持ち、適切な運転が中央制御盤から行えるために、大変便利になっております。
流石に最新式の機械は、良く出来ております!! |
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